螺旋工房 > 作品一覧 >  のっとり トップアイドル・さやや その1

いま、俺はトップアイドルの松中さや(通称:さやや)の楽屋前にいる。
ちょっと前までは妄想でしかありえない状況だったこのシチュエーション。
本当だったらガードマンとかに取り押さえられてつまみだされて はい終了 だろうけど
俺はそんな妄信的なおっかけとは違う。 いや『俺らは』か・・・

「うれしそうね? なおゆき」

隣から話しかけてきたのは渦本マキ、俺の彼女だ。
いや、正確に言うと渦本マキの体をした俺の彼女、村上 ねね(螺々)だ。
まぁ・・・ いろいろ あって
俺の彼女は肉体を失い他人の体に入りながら生活をしている。

「そりゃあ うれしいよ。 もうすぐあの『さやや』とデキかもしれないんだろ?
 テンション上がんないヤツはインポだよ」
「インポ…ねぇ まぁそりゃそーか なんつってもさややだもんね〜」
「よし、いくことにするか・・・ あんま時間もないし」
「りょ〜かい」

俺が遠まわしに急かすとねねがキュッと顔をひきしめてドアの前に立った。
誰がどう見ても渦本マキだと思うだろう。

普通「体がそうなんだからわかるわけ・・・」と思うかもしれないが、
体が本人でもわかる人には『中身の変化』が直感的にわかってしまうものなのだ。
最初に疑われるとうまくいくものもうまくいかなくなってしまう。
それは[過去の経験]で実証されている。特に親しい知り合いなんか要注意だ。

さややと渦本マキは一般的には親友だといわれているが、実際はそうでもなかった。

携帯のメールのやりとりをみるに、どうもテレビや雑誌でやってるものは
なにもかも茶番だということがわかった。
本当だったらこんな楽屋じゃなくて外に呼び出して
ゆっくりとヤリたいところだったがそうもいかずに今にいたっている。

俺がもっと我慢すればねねにさややにより近い人間にうつってもらえばよかったんだが、
めんどくさかったし直接アプローチすることにした。

「じゃ、いくわヨ」

ねねは俺がうなずいて返事すると、 コンコンッ と軽くドアをノックした。
いよいよ、本番だ。

「はぁ〜い どちら様ですかぁ〜?」

中からさややの声が聞こえてきた。生で聞くと余計興奮する。
「マキだよ〜 近くに来たし 会いにきた〜」
テレビで聞くような声のトーン、そして雰囲気。
いろんな体をうつり歩いているねねは段階を経るごとに
のっとった体の人格に同調するのがうまくなっていった。

「あ、マキかぁ  いいよー はいって〜」
さややから声が返ってきた。
「おじゃましまーす」ねねがドアを開けて入る。俺もつづけて入った。
「おはよー! って誰その人!!」
さややが俺をみてひいてるのがわかる。
「エヘヘ マキ彼氏できたの」 ねねが笑顔でさややに話しかけた。
「どもッ ゆきとです。ヨロシクー」俺も適当に思いついた名前を口にしてあいさつした。

―――――ッ
さややの目が点になっている。
「・・・ぇあ えーと、 松中さやです。 よろしく・・・」

相当驚いてる・・・ それもそのはずだ。
[体をのっとったとき]渦本マキには彼氏がいた。
どこぞのアイドルグループのメンバーだったが、関係はぶちこわしてやった。
そいつを家に呼んでファンとのセックスの現場をみせつけてやった。
あのときのねねの『ド淫乱マキ』のフリはすごかった。
(さすがにその後マキの体を抱くには抵抗があったが・・・)
まぁ、詳しくは上の[体をのっとったとき](作文予定)をクリックしてくれ。

「あ、カズマ君とは先週わかれたの。 で、今日は新しいカレシを紹介って感じカナ」
「・・・そーなんだ。 ゆきと君よろしくねー」
「よろしくー」

さややから一瞬だけ軽蔑の眼差しが漏れたような気がした。
まぁいい。 渦本マキとさややの関係がどうなろうと知ったことではない。
「でさー ちょっと話しよーかなーって思ったんだけど、さやっちこれから時間ある〜?」
ねねもあくまで淡々とつづける。さすがねね、わかってるな。
「えーと、今日は10時からラジオの収録があって・・・ ここには8時までいれるみたい」
さややがテーブルにおいてあったスケジュール表をみながらそう答えた。
「倉本さんは?」とねね。倉本とは松中さやのマネージャーの名だ。
「うん、8時にここにくるからそれまでには着替え終わっといてくれっていってた」
渦本マキ相手のせいか、無警戒にバンバン情報を話してくれる。

こりゃ今日はここで一発イケるな。俺が心の中でほくそえんでいると、
ねねもそれを察したのか一瞬だけクスッと笑った。

「じゃあさ 今7時だし時間あるし ちょっと話したら帰るし 座ってもいい?」

「うん いーよー」 さややがあっさりと承諾してくれた。
よし、ねねがナイスにことを運んだ。

「え・・・と、俺はちょっと出てようか?」 気をつかったフリをしておく。
「エェー ゆきともいてよー  ね?いいでしょ?さやっち〜」
ねねと俺のこういう意思の疎通はもう完璧といって領域だ。
「え、うん。 全然いいよー マキがいいんだったら。」
これで俺がここにいるのは「渦本マキ」の意思によるものだと印象付けられる。

とりあえず俺とねねも座った。
「ごめんね。 メールしよっかなーって思ったんだけどさー」
「え?」
「あ、カズマ君のこと―――。」
ようやくさややは渦本マキがおかしいと思い始めたように俺には感じる。
少々空気が重くなった感じがした。
「あ、ちょっと話は聞いてたんだけど信じられなくて、びっくりしたよ〜」
さややはいたって普通に返してるが、これはあきらかに俺がいるからだろう。
俺が「マキの彼氏」とかそういうんじゃなくて、
多少なりともアイドルとしていい顔をしようとしている―― そんなところだろう。
「えー どんな話聞いたの〜??」
ねねがいつも通りのハイペースでつづけた。すると
「え・・・ その・・・・・・」 急にさややが口ごもった。なるほど、いきなりチャンス到来だ。

  体をのっとったときいくつかの制約がつく。
  それはその体が想像していないことはできないという制約だ。
  正確にいうと『体のヌシが想像していない行動は取れない』
  体のヌシがその行動を少しでも想像する余地があれば行動に移すことができる。
  例えば6歳の子供の体はやっていないが、おそらくやるとねねの精神が危険だ。
  のっとるというのは精神を相手の『型』に当てはめるということなのだ。
  つまりその『型』が制約ということになる。

さややに関してはいろいろと難しい状況があった。
まず徹底してスケジュールが埋まっているため、
うかつにのっとって体を持ち出すのは無理があった。
またアイドルというのは極端に恋愛関係にうとい場合も多く、
セックスをどうやってするのか本当に知らない
見上げた真の清純派アイドルにはお手上げということになる。
清純派アイドルの体に入ったねねを犯そうとすると
ねねがその精神の型の中で物事を感じるので非常に危険な状態になる。
清純派アイドルの型にハマッたねねと純愛をしてうんぬんとかはめんどくさいし
ねねの元の精神にも悪影響を及ぼしかねないので俺はやらない。
さややはなんとなくそんな感じはしなかったが、
なんとなくで行動するにはリスクが大きかったので、
一度会話をして探りを入れる必要があったのだ。
メールの内容からわかるという楽チンなヤツももちろん数珠つなぎに何人かいたが、
さややに限っては情報が少なく、こうして直接会って話すしかなかった。

というわけで少々の不安はあったものの、
どうやらめんどうくさいことにはならずにすみそうだ。

「ん〜 どんな話を聞いたの〜? さやっち〜」 そういってねねが顔をさややに近づけた。
「え?? あ・・・ な・・・・・・ ど、どうしたの? 変だよ? マキ…」

さややは直感的に身の危険を感じたのか後ずさりした。
だが、もうおそい… チェックメイトだ。

「も・し・か・し・て。 私がこんなことしてたとか!?」

ねねはそういうと一気にさややに抱きついてキスをした。
「!!? ンンッ」
俺はとりあえず楽屋の鍵を閉めた。 ・・・もうそろそろだろう。

「クチュ・・・ ン・・・あうぅ・・・ ンン??!」

さややの抵抗が弱まっていく・・・
あのキスはいわば儀式だ。あのキスで肉体ののっとりがはじまる。
渦本マキの体からねねがさややの体にうつっていく・・・

「はぁはぁ・・・」
口を離してふたりともだらしない顔で朦朧とし始めた。 のっとりが完了したようだ。
俺は渦本マキの体を持ち上げ質問した。
「マキさん。 渦本マキさん・・・ 大丈夫ですか?」

 「・・・・・・ぁ。 うぅ・・・」
少し反応があったのをみて俺は腹に一発きついのをお見舞いした。
 「・・・ぅぇ・・・・・・ガクッ」
渦本マキがもう一度意識を失ったのを確認すると
俺は椅子に座らせ両腕を後ろで手錠でつなぎ目隠しと口枷をし、
下のお口には極太のバイブを突っ込んで電源を入れてやった。
ぶぶぶぶぶぶぶッ
バイブが振動し始めるとマキの体がピクンと反応し色っぽい声が漏れ始めた。
バイブはすんなり入ったのはマキがすでにぐちょぐちょに濡れていたからだ。
最初のころは締りのよかった小さなお口が今は大口開けてくわえ込んでやがる。
お口は完全にのびきってしまったからもうたいして締りもよくない。
ちょっといろいろやりすぎたかな・・・

「ンンッ ン!」

気持ちよさそうに反応しやがって… 体が覚えてるとはこのことだな。
もう精神が戻ろうが元の渦本マキではいられないだろう。

「ねぇ・・・・・・ なおゆき・・・ マキにあんまり酷いことしないで・・・」
俺が楽しんでると、さやや・・・ じゃなくねねが俺に話しかけてきた。
「あぁ・・・ でもこいつはさややのことあまり好きじゃなかったみたいだぜ?」

実際はどうだったのかは知らんが、渦本マキの精神の型は
さややと俺がこうなる状況をセッティングするのにほとんど抵抗を示さなかった。
すんなり ねねの性格が出たのだ・・・

どっちにせよねねが渦本マキをのっとっていた期間は長かったので、
渦本マキがねねの性格に近くなってしまった(型が変形した)だけなのかもしれないが・・・
さややも型を変形させていろいろと教え込んでやりたいが
渦本マキと違ってスケジュールに空きがないのでそうもいかない。
もちろんねねがさややの仕事をすることはできない。

のっとり直後の状態のねねはいつもこんな感じだ。
「うん・・・ でも・・・ なんか・・・ 心が痛いよ・・・」
「わかった。 もう渦本のことはあまりみるな。 な?」
俺はそういってねねをなだめるとサッと抱き寄せた。
「うん・・・ なおゆき・・・ あ、あの・・・・・・」
ねねというよりさややが照れている。

「お前が好きだ・・・ なんて呼んだらいい?」
「・・・さやって呼んで。 なおゆき」
「あぁ、さや・・・ お前が好きなんだ。 抱きたい・・・」
「なおゆき・・・・・・」
少し抵抗を示してる感じもするが、大丈夫なようだ。
「さや!」
「あン ダメだよぉ なおゆき・・・」
俺はさやを楽屋の畳のスペースに押し倒した。

「大丈夫・・・・・・ やさしくするから・・・ さやは初めてなの?」
「・・・・・・」

さやは真っ赤になって黙っている。 

「・・・・・・キス、するよ」

「あ! ・・・ん  ンンッ」

俺はさやの口の中を味わった。
休憩中に飲んだジュースの味だろうか? ほのかに桃の味がする。
クチュクチュと音を立てて唾液を混ぜ合わせ、舌を絡めた。
さやも最初は受身だったが徐々に自分から舌を動かし俺に絡めてきた。

「さや・・・ かわいいよ。 好きだ・・・」
「あぁ なおゆき・・・ きて・・・ いいよ」

そういってさやがステージ衣装を脱ごうとする。俺はそれを制した。

「そのままのかっこうがいい。 そのかっこうのかわいいさやを抱きたい・・・」
「・・・う、うん。 じゃあ・・・ どうしたらいいの?」

さやが顔を赤らめながら伏目がちに聞いてくる。

「どうもしなくていいんだよ、さや
 俺が全部やってあげるから・・・」

さやを抱き寄せてキスをし上体を起こして、 座ったままの状態で向き合った。
さやの着ている衣装がテレビのさややを抱いてるイメージを強くし一層俺を興奮させた。
偶像は今目の前で実像となって貫かれる。

俺はさやの上に覆いかぶさると、衣装の上から胸を揉んだ。
想像以上にボリュームのある胸の感触を味わった。
さやは手を大の字に開いて俺のされるがままになっている。
俺は次にさやの体中を撫でまわした。
ほどよく体から香る女の匂い、少しすっぱくワインのように俺を酔わせる。
腕を伝って手のひらまでゆっくりと撫でると、さやから甘い息が漏れた。

「いくよ さや・・・」

「ひぁ!」

ペニスの先端部分が少し触れただけで さやは声をあげた。
分身でさやの入り口を感じ、俺はなおさらに興奮した。

「入れるよ。さや」
「あぁ・・・ 来て。 なおゆき・・・ さやがんばるからッ」

俺はゆっくりと腰を動かした。

「ンンンッ アンン・・・ はぁはぁ・・・」

さやの顔が苦しさに歪む。
俺は先端でさやの柔らかさを感じながら、中へ少しずつ侵入させていった。
さやのあったかさが伝わってくる。
少し入るとペニスに軽い抵抗を感じた。 処女膜だ。
さやの体がピクッと震え 顔がさらに歪む。
ググッ!俺はさやを一気につらぬいた。

「あああ! なおゆき! あぁ!」

さやが大きく声をあげた。
温水に飛び込んだかのようなやさしい刺激がペニスを包みむ。

「なおゆきッ! 入ってる! なおゆきのが 入ってるよ!」

さやが苦しいくらいに抱き寄せてくる。
より互いの距離が縮まりさやのふくらみが衣装越しに顔に触れた。
ムッとした汗とフェロモンが混じったようなにおいが俺の野生をかりたてる。

「さやッ! さやッ!!」

俺は考えるより先に腰を激しくグラインドさせ
衣装をたくし上げ 胸にしゃぶりついた。

「あッ! あン!! はぁん!」

さやが俺のリズムに応じてあえぐ
さやの乳首を乱暴に吸うと さやが腰をピクピクと浮かせた。

「はぁ・・・ クッ! ンッ!」

さやの中が俺をギュウギュウ締め付けてくる。
ペニスは温かい肉壁に押しつぶされそうなくらいにキツくはさみ込まれている。

「あぁう・・・ はぁン・・・ なおゆき・・・もっと激しくしていいよ」

「でも、さやの中・・・ 気持ちよすぎて・・・ これ以上したら俺・・・」

「来ていいよ、なおゆき・・・ 来て!」

さやが俺を抱きしめ、自分から腰を激しく突き動かした。
グニグニッ とペニスが最高級のマッサージを受け俺の思考を奪う。
一気に腰のストロークを強めるとさやもそれに合わせて腰を動かしてきた。
俺は無我夢中で体を動かした。
ただ思うがままにさやと交わった
腰を突き動かし 首筋をなめまわし 衣装の中に手をいれ胸をこねくりまわした。

「はぁ・・・はぁ・・・」
お互いの呼吸の音すら重なり合ってるように感じる。

「あぁう! ンンッ なおゆき! ・・・はぁはぁ
 さや初めてなのに感じてるよ! あぁ! なおゆきぃぃ!!」


さややに元からその素質があったのか驚くほどに乱れている。
下の口からは大量の液が分泌され結合部が激しく揺らめくたびに汁を飛び散らせてた。

「さや、もう俺・・・」

「あん・・・あンッ! いいよ なおゆき。 さやでイッて!」

俺は終点へ向かうジェットコースターの如く一気に振動を強めた。

「あああッ いいっ んんんんッ はぁうン!!」

さやが声を漏らしながら俺に合わせて激しく動いた。

「さや・・・中でいっていい?」
「え? ダ、ダメ・・・ 中はダメ・・・ 外で・・・」

さやが切なげな顔でイヤイヤと首を横にふった。
おいおい、そんな最高の表情するなよ・・・ 余計中で出してやりたくなるだろ・・・

「どうしてダメなの?」

俺はさらにしらじらしくさやにたずねた。

「どうしてって・・・ ンンッ・・・ はぁはぁ・・・
 赤ちゃんができちゃ・・・」


「俺との赤ちゃんができるのはイヤ?」

「そ、そういうわけじゃ・・・」

さやが汗にまみれた顔で不釣合いの困った顔をしている。

「ごめん。 俺、中で出すよ」

「そ、そんな! ダメだって・・・ あぁ やめてなおゆきぃ・・・」

さやが泣きそうな顔になった。

「ダメだよ。 絶対中で出す。 もう決めた。」

俺はそういってさやを一蹴すると、
グッと重心を前目にしてさやの中により深くピストンできるようにした。

「やめて! ダメッ ダメッたら ダメーーーーーッ!」

さやが体をどかそうと押し上げてくる。俺は離れないようにしっかりとさやを抱きしめた。
「さや! さやッ! さや!!」
気が遠くなってくる
めまいの様な感覚が脳を襲う
先端以外の感覚が薄れてゆく 熱いものがたまっていく・・・

「ああうッ ダメなのにぃ ダメなのにーーーっ!
 !! ハンッ あうン! んんんん・・・」


ごちゃごちゃうるさいさやの口をキスで塞いで  俺は上り詰めた。

ドクンドクンッ

たまってた欲望がさやの中に勢いよく放出される。
「ンンッ! ンーーーーーー!」
キスでつながったる口から声が直に頭に響いてくる。
まだできってない液体を俺は小刻みに腰を動かしながらさやに吐き出す。
「ぷはッ・・・ なおゆきぃ・・・」
口を開放してやるとさやはすごく悲しそうな目で俺をみてる。
目に少しだけ涙が浮かんでいる。
写真にとっておきたいほど甘美なる光景だ。
すべてを出し終えた俺が腰をひいてペニスを引き抜くと、
ダラーーと結合部から精液がたれた。
「クックッ ・・・たっぷり出たな。 孕んじまえよさや。」
「そんなぁ・・・ どうしてそんなひどいこというの・・・
 さや仕事だってあるし、 まだ○6なのに・・・」
蚊のようによわい震えた声だ。

「なにいってんだ? 『ねね』・・・」
俺は『彼女』の名前を呼んだ。勘違いをしている『彼女』の名前を・・・



「え・・・ なお・・・ゆ・・・き・・・?」
さやがだんだん寝ボケているような顔に変わっていく
「どうしたんだ?『ねね』 もう時間がもないしささっと帰ろうぜ。
 今日はひさしぶりにお前のつくった特性カルボナーラが食べたいな」
俺は『ねね』と俺だけにしかわからないキーワードを強調して話しかけた。
さややの表情がじょじょにはっきりしていく

「なおゆき!」

「おはよう、ねね」
「そっか、私、ねねだよね。エヘヘ・・・」
どうやら『ねね』が完全に覚醒したようだ。
いままで俺が抱いてたのが、ねねじゃないかというとそうではない。
さっきまではねねがさやの『型』に影響されて自分のことをさやだと思い込んでいたのだ。
「なおゆき〜 お目覚めのキスは〜♪」
「はいはい・・・ んん」
恒例の行事となっている「お目覚めのキス」。
「んんんッ! あ・・・ン・・・」
さっきまでとはまったく違う成熟したキス
ゆっくりと舌を重ね合わせ お互いを感じ合った。

「・・・・・・よし、写真も撮ったしいくとするか」
「うん。 そだね。 ・・・にしてもいままでで一番の大物だねー」
「そうだな・・・ 雑誌とかに売ったらいくらぐらいするんだろうな」
「さややだし 100万くらいいったりしてねッ」
「案外ありえるかもしれないぞ・・・」
俺はこうしてねねがのっとった奴との既成事実を写真に収めている。
いわゆるニャンニャン写真ってやつだ。
脅しのネタにするのが当初の目的だったが今は趣味的な意味合いの方が強い。
自分とラブラブのアイドルの写真は後でみると異様に興奮する。
トレーディングカードをコレクティングしてる気持ちと同じで
芸能人をどれだけ制覇できるか楽しんでいる。
これからはさやや繋がりでいろいろとイケそうだからいい感じだ・・・

「じゃ、私戻るね・・・」
デジカメのさややと自分の2ショットに見入っているとあきれた感じでねねが俺に告げた。
「あ、あぁ・・・ 薬飲んだか?」
「もち・・・ てか、もう効いてきてるよ・・・ ふぁあ・・・」
薬というのは即効性の睡眠薬だ。
体をうつったときに元人格が騒ぎ始めるとやっかいなので使っている。
「おし、じゃ やってくれ。」
「うん・・・ よいしょ・・・と
 マキちゃん・・・ その体、また借りるよ・・・」
ねねが渦本マキの口枷を外し、キスをした。
「んく・・・ ん・・・ うん・・・」
パシッ なんともエロティックな光景に思わず俺はシャッターを切っていた。

うつりはじめたというのがみていてわかる。
見えているわけではないが『何か』を感じる。
幽霊とかが見える人がみたらまた違うんだろうか・・・

「んんん・・・ あぁ・・・」
そんなことを考えていると、のっとりが終わったのかさややの体からフッと力が抜ける。
俺は力の抜けたさややの体を支えると畳に寝かせた。
畳にはさややの喪失の跡が残っていた。
さややはすぅすぅと寝息を立てている。
これ(血の跡)はふいておくかな・・・
疲れていつの間にか寝てたって方がスマートだ・・・
俺はいちおう証拠を隠滅しておいた。

「なおゆき! コレ、は・ず・し・て!」
ねねが覚醒したらしくバタバタと動いている。
「わるいわるい・・・ いま外すよ」
俺はねねを拘束している手錠を外した。
外すとねねが目隠しを外し、極太バイブをひっこ抜いた。
「もう! バイブいれられてる状態で目覚めるのってサイアクなんだからねー」
「ごめんって・・・ にしても渦本マキだとすぐにねねだな」
「え・・・ あ、うん。 もう丸5日は体を借りてるからね」
「5日が長いのかどうかはわからんけど『精神の型』が近くなってるのは確かだろうね」
「またせいしんのかたとかいってるよー
 もうむずかしいことはおいといて、家帰ろ! ねねお腹すいたよー」
「そ、そだな」 (てかお前にとって一番大きな問題だろッΣ)
こういうときのねねの切り替えの早さはすごい。
楽屋の鏡をみながら身だしなみを整えグラサンをかけると、立派に芸能人だ。
ついさっきまでバイブがブチ込まれてヒイヒイいってたとは誰にも信じられないだろう。
もっとも俺にとっての渦本マキはただの『ド淫乱マキ』のイメージしかないが・・・

何も知らずにスースー寝息をたてるさややをよそに俺らは楽屋を後にした。
今度はもっとみっちりプレイしてやるからな さやや・・・



SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送